この記事では、「猗」の読み方を分かりやすく説明していきます。
けものへんに奇で「猗」の読み方
猗の読み方は、音読みが「い」「き」「あ」、訓読みが「ああ」です。
「猗」の意味や解説
「猗」と書いて「い」や「ああ」と読むこの漢字の意味は、「感嘆を表す声」です。
ああ、という読み方も、感心して声を漏らすときの音です。
また、「美しい」や「たおやかな」という意味もあります。
綺麗なものそのものや、綺麗なものを見て声を上げることを意味する漢字です。
ただし、「よりかかる」という意味で使われる場合も、稀にあります。
主に中国古典の漢文で多く使われている漢字です。
しかし、近年では漫画「鬼滅の刃」に登場するキャラクター「猗窩座」の名前にも「猗」の漢字が使われています。
「猗」の熟語での使い方や使われ方
・『猗儺』【いだ】
「あだ」と読む場合もあります。
しなやかな様子を意味する単語です。
中国の詩集「詩経」には、しなやかな枝を示す「猗儺其枝」(あだたるそのえだ)という言い回しが登場します。
・『猗嗟』【いさ】
「いさ」と読みますが、意味は「ああ」という感嘆です。
こちらも中国の古典詩集「詩経」にみえます。
褒め称えたり、うっとりとした気持ちを付け加えたい言葉の前に「猗嗟」を置くことで、感嘆の気持ちを表現します。
使い方の例は詩経にある「猗嗟昌兮」【いさしょうけい】で、意味は「ああ、立派な身なりだ」といった内容です。
・『猗頓之富』【いとんのとみ】
猗頓【いとん】は元々、中国の人名です。
他の資産家に、富を得る方法を習った猗頓は、教えのとおりに農場や製塩を初めて大金持ちになりました。
そのことから、「猗頓」という言葉は金持ちという意味に、「猗頓之富」という言葉は、巨万の財宝という意味を示すようになりました。
まとめ
「猗」という漢字の読み方は「い」や「ああ」で、感嘆を表すときに使用します。
中国の古典で使われていることが多い文字です。
人名に使用されることもあります。