この記事では、「嗟」の読み方を分かりやすく説明していきます。
口へんに差で「嗟」の読み方
「嗟」という漢字は訓読みでは「ああ」や「嗟(なげ)く」と読み、音読みでは「サ」や「シャ」と読みます。
「嗟」の意味や解説
「嗟」には「ああ(悲しんだり、感嘆したときに出る声)」や「嘆く」という意味が含まれています。
「嗟」は口の象形である「口へん」に不揃いの穂を出した稲、左手、取っ手のあるのみや差し金の象形である「差」を組み合わせ、形声文字として成り立った漢字です。
「嗟」の熟語での使い方や使われ方
・『怨嗟』【えんさ】
「抑えきれないほど深く恨み、嘆くこと」を意味する言葉です。
・『于嗟』【うさ/ああ】
「感嘆や嘆息したときに出る声」を意味する言葉です。
・『吁嗟』【くさ/うさ】
「ああ」や「嘆く様」、「嘆くときに出る声」を意味する言葉です。
・『嗟嘆/嗟歎』【さたん】
「感心して褒めること」や「状況などを嘆き、声に発すること」、「嘆く」を意味する言葉です。
・『惨嗟』【さんさ】
「悲しんで嘆くこと」を意味する言葉です。
・『咄嗟』【とっさ】
「ごく僅かな時間」や「瞬時」、「出し抜け」、「突然」を意味する言葉です。
・『瞻望咨嗟』【せんぼうしさ】
「仰ぎ見て、その良さを羨んで溜め息をつくこと」を意味する四字熟語です。
「瞻望」は仰ぎ見て尊敬する意、「咨嗟」は溜め息をつく意を表し、「羨望咨嗟」とも表記されます。
・『咄嗟叱咤』【とっさしった】
「大声で叫びながら叱りつけること」を意味する四字熟語です。
「咄嗟」と「叱咤」はいずれも叱りつけるという意味を表しています。
・『孟浪咄嗟』【もうろうとっさ】
「いい加減な処置をとること」や「ちゃんと対処を考えず、その場で適当に済ませること」を意味する四字熟語です。
「孟浪」はいい加減なことの意味、「咄嗟」は急なことの意味を表しています。
まとめ
「嗟」は訓読みでは「ああ」や「嗟(なげ)く」と読み、音読みでは「サ」や「シャ」と読む漢字でした。