この記事では、「螂」の読み方を分かりやすく説明していきます。
虫へんに郎で「螂」の読み方
「螂」という漢字は音読みで「ロウ」と読み、訓読みでの用法はありません。
「螂」の意味や解説
「螂」には「螳螂/蟷螂(とうろう)」に使われる字としての意味が含まれています。
「螂」は頭の大きなマムシの象形である「虫へん」に穀物の中から質の良いものだけを選出する器具、特定の場所を示す文字、座りくつろぐ人の象形である「郎」を組み合わせ、形声文字として成り立った漢字です。
「螳螂/蟷螂(とうろう)」とは、いわゆる昆虫の「カマキリ」のことであり、「いもじり」とも読まれます。
また、「カマキリ」は漢字で「鎌切」とも表記できますが、「鎌切」はカジカ科に分類される淡水魚の名称でもあります。
「螂」の熟語での使い方や使われ方
・『蟷螂之斧』【とうろうのおの】
「弱い者が身の程をわきまえず、勝ち目のない強者へ挑むこと」を意味する四字熟語です。
斉の荘子が乗った車へ前足を振り上げたカマキリが立ち向かってきたという故事に因んだ表現です。
・『蟷螂之衛』【とうろうのえい】
「少数で弱い兵力や軍備のこと」を意味する四字熟語です。
「螂」のことわざでの使われ方
・『蟷螂が斧を以て隆車に向かう』【とうろうがおのをもってりゅうしゃにむかう】
「弱い者が相手との力量差を考えずに、強敵へ立ち向かうこと」や「無謀な行いの例え」を意味することわざです。
「螂」の地名での使われ方
・『大蟷螂町』【だいとうろうちょう】
愛知県名古屋市中川区に所在する地名です。
・『蟷螂山町』【とうろうやまちょう】
京都府京都市中京区に所在する地名です。
まとめ
「螂」という漢字は音読みで「ロウ」と読む漢字であり、「螳螂/蟷螂(=カマキリのこと)」に使われる字としての意味が含まれていました。