この記事では、「雪隠」の読み方を分かりやすく説明していきます。
「雪隠」の正しい読み方は「せっちん」と「ゆきかくれ」どちら
「雪隠」には2つの読み方があります。
1つ目は「せついん」で、音読みになります。
音読みとは、漢字が伝わってきた中国の発音を元にした読み方です。
2つ目は「せっちん」で、「連声(れんじょう)」になります。
連声とは、二つの語をつなげて読む時に、「m・n・t」で終わる語の後に、「ア行(母音)・ヤ行・ワ行」で始まる語が来る場合、後の言葉の頭が「マ行・ナ行・タ行」の音に変化する文法です。
「雪」の音読みは「せつ」、訓読みは「ゆき・すす(ぐ)・そそ(ぐ)」、「隠」の音読みは「いん・おん」、訓読みは「かく(す)・かく(れる)」です。
「雪隠」と表記する場合「ゆきかくれ」とは読みません。
正しい読み方の結論
「雪隠」の正しい読み方は「せっちん」です。
「ゆきかくれ」とは読みません。
「雪隠」の意味
「雪隠」は、「便所・トイレ」という意味です。
現在ではあまり使われていません。
語源は諸説ありますが、代表的なものは以下の3つです。
1つ目は「禅宗で、法要の際に仏堂の西側に並ぶ者を「西序(せいじょ)」といい、「西序」が使う便所という意味の「西浄(せいじょう・せいちん)」が音変化したという説です。
2つ目は、中国・霊隠寺の雪竇(せっちょう)というお坊さんが便所の掃除を務めていたことに由来するという説です。
3つ目は「中国で、昔から便所の側に椿を植える習慣があり、椿の漢名「青椿(セイチン)」が音変化したという説です。
まとめ
「雪隠」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。
・『祖父はトイレのことを雪隠と言う』
・『敵を追い込んで雪隠詰めにする』
・『上司はオヤジギャグで「ヤケクソ」を「雪隠の火事」と言う』