この記事では、「椛」の読み方を分かりやすく説明していきます。
「椛」の読み方
「椛」の音読みはありません。
また、訓読みは「もみじ」です。
この字は中国伝来の漢字ではなく、日本で作られた和製漢字、国字です。
従って、「もみじ」との訓読みがあるのみで、音読みはありませんし、この字を使った熟語もありません。
「椛」の意味
「椛」の意味には、「樹木のもみじ」と、「木の葉が紅葉(こうよう)すること」の二つの意味がありますが、一般的には「もみじの木」を指す言葉として使われています。
この国字は木へんに花ですが、これは木の葉が花のように色づくことから来ており、その代表である「もみじ」に、この字が作られ、当てられたのです。
この「もみじ」は漢字では「紅葉」と表記しますが、同じ木の種類を指す言葉として使われています。
「もみじ」はカエデ科カエデ属の多くの樹木の中で、葉の切込みが深い種類に対して付けられた名称で、その他のカエデ属は「かえで」として区分されています。
これは日本独特な区分方法です。
ちなみに、中国ではカエデ属の樹木は「楓(ふう)」と呼ばれており、日本では「楓」の漢字の音読みが「ふう」で、訓読みが「かえで」となっています。
この「楓(かえで)」や「椛(もみじ)」は女性の名前としてよく使われています。
もちろん、「もみじ」との読みの名前を付ける場合には「紅葉」の漢字表記が使われることもありますが、これは「こうよう」と間違えて読まれることもあります。
しかし「椛」なら、この漢字の読みを知っている人なら間違えずに「もみじ」と読んでもらえますし、つくりに「花」の漢字が使われているのも女の子のイメージに合っており、この字を名前に付けるケースも少なくないのです。
「椛」の例文や使われ方
・『東京オリンピックのスケボーで、13歳の西谷椛さんが金メダルを獲得したことで、「椛」を「もみじ」と読むことを知った人も少なくありません』
・『椛は和製漢字すなわち国字で、中国伝来の漢字ではありません』
まとめ
「椛」に音読みはなく、訓読みの「もみじ」のみです。
この「椛」は「樹木のもみじ」を意味する和製漢字、すなわち国字です。
漢字では「もみじ」は「紅葉」の表記となります。