くさかんむりに湯と書く「蕩」は何と読みどのような意味を持つのでしょうか。
今回は、「蕩」の読み方と意味について解説します。
くさかんむりに湯で「蕩」の読み方
「蕩」の読み方は音読みでは「トウ」、訓読みでは「うご?く」「ほしいまま」「あら?う」「はら?う」「とろ?ける」です。
「蕩」の意味や解説
「蕩」とは、「安定していないさま」を表す言葉です。
土台や芯がなく不安定な様子を表します。
軸の定まらないふらふらとした動きや流されるままのゆらゆらとしたゆらめきなど「揺れ動く」という意味で使われる表現です。
あっちに行ったりこっちに行ったりフラフラと揺れ動く様子から転じて「制限されていない」という意味でも使われます。
子どもをのびのび育てたり型にはめず自由にさせたりなど好きなようにさせる様子を表す言葉ですが「わがまま」「ほしいまま」などしまりがなくだらしない様子を表すネガティブな表現としても使われます。
そのほかにも「お湯できれいに洗い流す」「お湯をかけて熱で変形したようにとろける」という意味も持つ言葉です。
「蕩」の熟語での使い方や使われ方
・『放蕩』【ほうとう】
「好きなことにうつつを抜かすこと」を意味します。
やるべきことをやらないで遊びほうける好き勝手な振る舞いを指す言葉です。
一般的には人に迷惑をかけながら好きなように過ごす暮らしぶりを指す言葉として使うことが多く、親の財産を当てに好き勝手して迷惑をかけるだらしのない男子を「放蕩息子」【ほうとうむすこ】といいます。
・『蕩揺』【とうよう】
「揺すり動かすこと」を意味します。
対象を揺すって動かす行為や揺すられて揺れ動くさまを表す言葉です。
強く動かすのではなくゆらゆらと揺らめく柔らかい動きを指します。
まとめ
「蕩」は本来の意味のほか派生した意味でも広く使われている言葉です。
使い方によって大きく意味合いが変わるのでそれぞれの意味と読み方を正しく理解しておきましょう。