にんべんに多と書く「侈」は何と読みどのような意味を持つのでしょうか。
今回は、「侈」の読み方と意味について解説します。
にんべんに多で「侈」の読み方
「侈」の読み方は音読みでは「シ」、訓読みでは「おご?る」「おお?きい」「ほしいまま」です。
「侈」の意味や解説
「侈」とは、「規模や程度が大きいこと」「尊大でたかぶっているさま」「贅沢であること」「思い通りにするさま」という複数の意味を持つ言葉です。
本来の意味は「多」に近く、他よりも数や量がたくさんあることを表す言葉で規模や程度の大きさを意味する言葉として使われます。
そこから転じてお金をかけて規模や程度を大きくするさま、つまり「贅沢」を意味する言葉として使われるようになります。
さらに通常ではありえないほどの富を費やして贅沢するさまから転じて「度が過ぎている」という意味で使われるようになり、身の程を超えたおごりやたかぶりなど尊大で思い上がった態度を指す意味でも使われている表現です。
それに加えて贅沢ができるくらいの力や立場にあり誰からもとがめられず思い通りに振る舞う様子から「ほしいまま」という意味でも用いられます。
人の態度や物事の規模が大きいことを表すだけでなくそのことを否定的に低く評価するニュアンスが込められている表現です。
「侈」の熟語での使い方や使われ方
・『奢侈』【しゃし】
「身の程を過ぎた贅沢」を意味します。
身分や立場などにふさわしくない行き過ぎた贅沢を表す言葉です
『侈大』【しだい】
「十分な広さを確保し広大にすること」を表します。
施設などを作る時に必要以上の広さを確保し広くて大きいつくりにすることを意味する言葉です。
まとめ
「侈」は単独で使う機会はほとんどありませんが熟語では今も使われています。
さまざまな意味を持つ言葉なので読み方と合わせてそれぞれの意味も知っておきましょう。