この記事では、「東風」の読み方を分かりやすく説明していきます。
「東風」の正しい読み方は「こち」と「とうふう」どちら
「東風」には複数の読み方があります。
1つ目は「こち」で、熟字訓という読み方です。
熟字訓とは、2文字以上の語にその言葉が持つ本来の意味をあてはめて、普段使わない読み方をする文法です。
2つ目は「とうふう」で、音読みになります。
音読みとは漢字が伝わってきた中国の発音を元にした読み方です。
3つ目は「ひがしかぜ」で、訓読みになります。
訓読みとは、漢字に日本語での意味を当てはめた読み方です。
4つ目は「こちかぜ」で、こちらも熟字訓になります。
5つ目は「あゆ」で、こちらも熟字訓です。
正しい読み方の結論
「東風」は「こち」「とうふう」「ひがしかぜ」「こちかぜ」「あゆ」という数多くの読み方があります。
また、読み方により使い方が違ってきます。
「東風」の意味
「東風」の読み方による意味の違いは以下の通りです。
「こち」と読む場合、「春に東の方から吹いてくる風で、春の季語」という意味です。
語源は「日向かし(ひむかし)」という言葉で、「太陽が昇る方角」という意味です。
「ひむかし」が「ひむかち」になり、省略され「かち」になり「こち」に変化したもので、「東風(こちかぜ)」の漢字が当てられています。
「とうふう」と読む場合、「春によく吹く、東からの風」という意味です。
「ひがしかぜ」と読む場合、「とうふう」と同じ意味で、分かり易くした言葉です。
「こちかぜ」と読む場合、上記で紹介した通り、昔の「東風」の読み方です。
「あゆ」と読む場合、「日本海沿岸で沖から吹く夏のそよ風」という意味です。
「東風」の言葉の使い方や使われ方
「東風」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。
・『東風(こち)吹かば・にほひをこせよ・梅の花・主なしとて・春な忘れそ(菅原の道真)』
・『夏の夜に東風(ひがしかぜ)が吹いて涼しい』
・『東風(とうふう)が強いので海に出る時には注意する』
まとめ
今回は「東風」の読み方について紹介しました。
「東風」は「こち」「とうふう」「ひがしかぜ」「こちかぜ」「あゆ」と読み、読み方により使い方が変わってきます。
正しく使える様に覚えておきましょう。