くさかんむりに包と書く「苞」は何と読みどのような意味を持つのでしょうか。
今回は、「苞」の読み方と意味について解説します。
くさかんむりに包で「苞」の読み方
「苞」の読み方は音読みでは「ホウ」、訓読みでは「つと」「つつ?む」です。
「苞」の意味や解説
「苞」とは、「植物に見られる蕾や芽を包むような形をした葉」もしくは「物体を包むこと」を意味する言葉です。
植物の部位を表す言葉で蕾や芽の根元にある蕾や芽全体を包み込むような形の葉を指します。
蕾や芽が開いた後は花や葉の基部として根元に残ります。
植物の部位を指す意味以外に「物体を包み込むもの」という意味でも使われる言葉です。
現代で物を包むのには布や紙などを使いますが布や紙が高価だった時代には稲わらや葦など細長い植物を利用して物体を包んでいました。
そのような植物で包むものや包み込んで作り上げた荷物のことを「苞」と表現します。
「苞」の熟語での使い方や使われ方
・『藁苞』【わらづと】
「稲藁で包むこと」もしくは「稲藁で包んで作った荷物」を意味します。
丈夫でしなやかな稲藁は古くから物体を保護するための梱包材として使用されていました。
稲藁を編み上げるようにして全体を包んで作り上げた荷物を指す言葉であり、我々の身近にあるものとしては稲藁で大豆を包んで作る納豆や藁で包み蒸し上げる餅などが「藁苞」に当たります。
・『浜苞』【はまづと】
「海でとれたものを藁などで包んで作ったみやげ」のことです。
魚や貝など海で採れたものを持ち帰るために藁や葦などで包んで作る浜からの土産物を指します。
『草苞』【くさづと】
「人に渡すために草で包んだ使い物」を指します。
本来は贈り物や土産物などを指す言葉ですが包んで中身が見えないようにして人に渡すことから転じて「賄賂」という意味でも使われる言葉です。
まとめ
「苞」は日常ではあまり使わない言葉ですが難しい意味ではないので正しい読み方と意味を知っておきましょう。