さんずいへんに屋と書く「渥」は何と読みどんな意味を持つのでしょうか。
今回は、「渥」の読み方と意味について解説します。
さんずいへんに屋で「渥」の読み方
「渥」の読み方は音読みでは「アク」、訓読みでは「あつ?い」「うるお?い」です。
「渥」の意味や解説
「渥」とは、「とても豊かで丁寧なこと」もしくは「水分をたくさん含んでみずみずしいさま」を意味する言葉です。
「渥」には大きく分けて二つの意味があります。
一つは人に対する扱いや気遣いなどが行き届いている「てあつい」様子を表します。
上司から部下への配慮や客人に対するもてなしなどで用いられる表現です。
もう一つの意味は豊かな水分を含むさま、つまり「うるおい」です。
物体がたっぷりと水分を含んでいてみずみずしい様子を表す言葉で、濡れてはいけないものが濡れてしまっている状態ではなく肌や果物など水分が多いほうがいいものにたっぷり水分がある好ましい状態を表します。
水で濡れているのではなく成分として内側にたくさん水の水分が含有されている状態に対して使う表現です、基本的にそのような状態を好ましいと感じる時に使うポジティブなニュアンスの言葉です。
「渥」の熟語での使い方や使われ方
・『渥恩』【あくおん】
「恩恵がてあついこと」を意味します。
主に天子から臣下にもたらされる恩恵に対して用いられる表現で臣下に対する天子の扱いが行き届き十分な恩恵が与えられるさまを表します。
・『優渥』【ゆうあく】
「家臣を厚遇すること」を意味します。
人の上に立つ者が下につく者に対しふさわしい地位を与えたり十分な報酬を支払ったりなど丁寧に扱う様子を指す言葉です。
まとめ
「渥」は水が持つ豊かさや恵みのイメージからくる意味合いを持つ言葉です。
日常的にはあまり使いませんが古典や故事成語など古い言い回しで登場するので正しい読み方と意味を知っておきましょう。