月へんに星と書く「腥」は何と読みどのような意味を持つのでしょうか。
今回は、「腥」の読み方と意味について解説します。
月へんに星で「腥」の読み方
「腥」の読み方は音読みでは「セイ」「ショウ」、訓読みでは「なまぐさ?い」「けが?らわしい」です。
「腥」の意味や解説
「腥」とは、「生肉からただようにおい」もしくは「生の肉」を意味する言葉です。
生の肉から漂うような生々しく不快ななまぐさいにおいを指します。
動物の肉や魚、あるいは生物が流した血などから漂う独特な臭気を表す言葉で嗅ぎ続けていると不快な気分になったり吐き気をもよおしたりするような嫌なにおいに対して用いられる表現です。
本来は血や肉から漂う嫌なにおいそのものを指す言葉ですが、不快感があるところから転じて「俗にまみれていて汚らわしいさま」や「あさましくて見にくい様子」といったような人に対して感じる生理的嫌悪感を表す意味でも使われています。
「腥」の熟語での使い方や使われ方
・『腥気』【せいき】
「漂っているなまぐさいにおい」を意味します。
気分が悪くなるような不快なにおいに対して用いられる表現で血や肉から発せられるにおい全般を指します。
・『腥羶』【せいせん】
「生々しく不快感が感じられること」を意味する言葉です。
なまぐさいことそのものを表す言葉で獣の肉や魚のぬめりけなど嗅覚で感じられる生物的なにおいに対して用います。
・『腥風』【せいふう】
「なまぐささを含んだ風」のことです。
戦場で吹くような血肉のにおいを含んだ風の表現ですが、そこから転じて「多くの血が流れる殺伐とした出来事が起きそうな気配」という不穏な空気を表す意味でも使います。
まとめ
「腥」は月と星という美しい字面から子どもの名前に使う人もいますが本来の意味を考えると名付けはふさわしくありません。
見た目だけに惑わされず本来の意味と読み方を知っておきましょう。