この記事では、「朕」の読み方を分かりやすく説明していきます。
月へんに美で「朕」の読み方
「朕」という漢字は訓読みでは「われ」や「朕(きざ)し」と読み、音読みでは「チン」と読みます。
「朕」の意味や解説
「朕」という漢字には「天子の自称」や「天皇の自称」、「きざし」や「きざす」という意味が含まれています。
「朕」は渡し舟の象形である「月偏」に物を上に向かって押し上げる象形を組み合わせ、舟を上流へ押し上げるときの航跡、転じて、尊大な気持ちで自らを持ち上げて称する自称の語という意味を表す会意文字として成り立ちました。
ちなみに、「朕」の部首である「月偏」ですが、「肝」や「肺」などの部首である「肉月(にくづき)」とは異なる部首になるので、混同しないように注意しましょう。
「朕」はもともと、古代中国において、自称として一般的に使用されていた語ですが、秦の始皇帝の時代に天子のみが使える自称の語となりました。
「朕」を使った例文
・『皇帝は玉座から立ち上がると、朕が命ずると号令を発した』
「朕」のことわざでの使われ方
・『朕は国家なり』【ちんはこっかなり】
「私は国家そのものである」=“L’Etat, c’est moi ”という意味を表し、17世紀フランスにおける絶対主義(=君主が絶対的な権力を行使して政治を支配する専制的形態)を象徴したフランス国王ルイ14世の言葉です。
「朕」の熟語での使い方や使われ方
・『朕兆』【ちんちょう】
「きざし」や「物事が起こることを予感させるようなしるし」を意味する言葉です。
まとめ
「朕」は訓読みでは「われ」や「朕(きざ)し」と読み、音読みでは「チン」と読む漢字です。
そして、「朕」には「天子の自称」や「天皇の自称」、「きざし」や「きざす」という意味が含まれています。