この記事では、「枳」の読み方を分かりやすく説明していきます。
木へんに口と八で「枳」の読み方
「枳」の漢字の音読みは「キ・シ」で、訓読みは「からたち」です。
「枳」の意味
「枳」は、漢字の訓読みある通り「樹木のからたち」を意味する漢字です。
「枳」と言う樹木は、ミカン科の落葉低木で、春に白い花を付け、秋には小さなミカン様の果実を着けます。
「枳」の漢字のつくりの「只」には小さな実との意味があるので、ここから木へんに「只」と書いて「からたち」と読ませるようになったものです。
ちなみに、この果実は酸っぱくで食べることは出来ませんが、乾燥させて「枳殻(きこく)」と呼ばれる薬として用いられてきました。
ここから、「からたち」を「枳殻」と表記されることがあります。
一方で、もともと「枳殻」が中国から伝来した時に、「唐伝来の橘に似た木」との意味から「唐橘」と書いて、省略した「からたち」との名称が付けられたのです。
それがいつしか、この木にとげがあることから、「棘のある枝」を意味する「枸」の漢字に換えて使われ、「枸橘」と表記され、現在もこの表記が使われることがあります。
以上の経緯から、現在でも「からたち」は「枳殻」と「枸橘」の二つの表記が使われています。
「枳」の例文や使われ方
・『北原白秋作詞の「からたちの花」の歌詞から、樹木の枳の特徴がよく理解できます』
・『樹木のからたちの表記としては、現在でも枳殻と枸橘の二つの表記が使われています』
まとめ
「枳」は、漢字の訓読みにある通り「樹木のからたち」を意味する漢字です。
「枳」と言う樹木は、ミカン科の落葉低木で、春に白い花を付け、秋には小さなミカン様の果実を着けます。
一般的には「からたち」は、漢字一字の「枳」よりも、「枳殻」や「枸橘」の表記が使われることが多いと言えます。