この記事では、「棈」の読み方を分かりやすく説明していきます。
「棈」の読み方
「棈」は音読みでは、「セン」と読み、訓読みはありませんが、植物名で「あべまき」と読みます。
「棈」の意味
「棈(あべまき)」とは、ブナ科コナラ属に分類される落葉高木のことを言います。
「棈」は「阿部槇」の漢字表記もあります。
また、「あべまき」は「わたくぬぎ」や「こるくくぬぎ」とも呼ばれています。
「棈」の樹高は15mほどあります。
「棈」の開花時期は4月から5月頃で、雌雄同株です。
そして9月から11月頃に「どんぐり」と呼ばれる果実がなります。
「棈」の葉の表面は緑色ですが、裏面は灰白色になっています。
「棈」は「木」に「靑」と書きますが、「木」は「き」、「立ち木」、「もく」、「材木」などの意味があります。
また、「靑」は「あお」、「あお色」、「若い」などを表しています。
「棈」の例文や使われ方
・『棈の樹皮はコルク層が発達しています』
・『棈は主に、日本、朝鮮半島、中華人民共和国、そして台湾に自生しています』
・『棈はシイタケの原木や薪炭に利用されています』
まとめ
「棈」は「くぬぎ(椚・櫟・橡など)」に、よく似ています。
「あべくぬぎ」は「くぬぎ」と交雑したものです。
また、天然記念物に指定されている「棈」もあります。
さらに、「棈」の樹皮は生薬の「樸?(ぼくそく)」に利用されています。
「樸?」はタンニンを多く含み、収斂(しゅうれん)や解毒(げどく)の効能があると言われています。
「棈」が含まれる名字の方は、「棈野(あべの)」、「棈木(あべき・あべぎ)」、「棈松(あべまつ)」さんがいらっしゃいます。
言葉の読み方や意味を知って、適切に使えるようにしていきたいものです。