この記事では、「齟」の読み方を分かりやすく説明していきます。
歯へんに且で「齟」の読み方
歯へんに且で「齟」と書く漢字には、幾つかの読み方があります。
音読みで「そ」「しょ」「さ」「しゃ」「ぞ」。
訓読みなら「かむ(齟む)」「くいちがう(齟う)」と読まれます。
「齟」の意味や解説
「齟」という漢字には、「噛む」「噛み砕く」「食い違う」「噛み合わない」といった意味があります。
歯と歯を何度も合わせる行動が、語源です。
もともとは「よく噛むこと」を意味していましたが、次第に噛み合わせが悪く、しっくりこないという意味合いが強くなりました。
現代では、物事が食い違ってうまくいかない状況についての表現で使われることが一般的です。
「齟」の熟語での使い方や使われ方
・『齟齬』【そご】
互いの意見が食い違って、噛み合わない様子を現す熟語です。
「齟」を用いる熟語で、最も有名なものです。
「齬」【ご】は並び方の不規則な歯、という意味がある漢字で、転じて、物事の噛み合わせが悪い様子を現すようになりました。
・『齟嚼』【そしゃく】
「咀嚼」とも書きます。
食べ物をよく噛んで味わうという意味です。
食べ物以外の事柄にまで広げて、「物事がわかるまで、しっかりと味わう」という意味も有しています。
もともと「齟」と「咀」は、「何度も噛む」という同じ意味から発生した漢字です。
そのために、昔は【そしゃく】の語に「齟」と「咀」のどちらも使用していました。
現代では「咀」の表記のほうが優勢になっています。
・『扞格齟齬』【かんかくそご】
意見が噛み合わずに食い違う様子を現す四字熟語で、「齟齬」と似た用い方をします。
「扞格」【かんかく】には、相手の意見を認めないという意味があります。
まとめ
歯へんに且で「齟」と書く漢字の主な読み方は「そ」や「かむ(齟む)」です。
よく噛むという意味から発展し、噛み合わせの悪い様子を表現するようになりました。
代表的な熟語に「齟齬」【そご】があります。