王へんに章と書く「璋」は何と読みどのような意味を持つのでしょうか。
今回は、「璋」の読み方と意味について解説します。
王へんに章で「璋」の読み方
「璋」の読み方は音読みでは「ショウ」、訓読みでは「たま」「ひしゃく」です。
「璋」の意味や解説
「璋」とは、「先端が尖った玉の板を縦に半分に割った笏」のことです。
笏とは身分の高い人が正式な場面で手に持つ装身具の一種です。
高さ40cm程度の細長い板で話す内容などメモしておくいわゆるアンチョコやカンニングペーパーとして使われた実用品でもあります。
一般的な笏は木や竹を薄く削り板状に加工して作りますが特に身分の高い人は己の権勢を示すため貴重な材料で笏を作成していました。
笏の中でも玉で作られた極めて貴重なものが「璋」です。
天子は諸侯を封じ従えたときにその証として先が尖った細長い玉の板「圭」を与えます。
圭を縦半分に割って作った笏が「璋」であり豊かで身分の高い人しか持てない貴重な品です。
全体が細長く玉製で形が似ていることから「祭祀などで使われる玉製のひしゃく」を指す言葉としても使われます。
先祖を祀る廟や自然を対象にする祭りで香油を注ぐのに用いられる祭具の一種で高価な玉で作られているとても貴重な品物です。
「璋」の熟語での使い方や使われ方
・『弄璋』【ろうしょう】
「男の子が生まれること」を意味します。
古代の中国では男の子が生まれると玉器を与え玩具として使わせていた風習ことに由来する言葉です。
男の子が生まれた喜ばしい気持ちのことを「弄璋の喜び」といいます。
・『珪璋』【けいしょう】
「礼式で使う漆塗りの飾り玉」のことです。
地に黄漆を塗り赤漆と黒漆を重ね塗りしてから色相を彫り出して作ります。
まとめ
「璋」はすでに使われていない古い品物を指す言葉です。
古典文学や歴史書などで見ることがあるので正しい読み方と意味を理解しておきましょう。