竹冠に前と書く「箭」は何と読みどんな意味を持つのでしょうか。
今回は、「箭」の読み方と意味について解説します。
竹冠に前で「箭」の読み方
「箭」の読み方は音読みでは「セン」、訓読みでは「や」です。
「箭」の意味や解説
「箭」とは、「弓で射り獣や人を攻撃するのに使う射撃武器」を指す言葉です。
木や竹で作った本体に弦を張り張力で細長い物体を飛ばして攻撃する遠距離攻撃用の射撃武器を「弓」といいます。
弓につがえて遠くに飛ばす射撃用の細長い物体が「箭」です。
一般的に「矢」と表記されるものと同じ意味を持ちますが本来の「箭」は竹を素材に使い同じ長さに揃えて作られたものを表す言葉です。
木材や金属などを使って作られるものも含む「矢」と竹製のものを区別するために「箭」と表記することもありますが現在は基本的に「箭」と「矢」は同じ意味を持つ別の漢字という扱いになっているので意味の違いはありません。
弓で射ち出して敵を攻撃するための武器なので先端は狙った獲物に突き刺さるよう鋭く尖っています。
竹や木材を加工して作ったシンプルなものは先端を鋭く削ってあるだけですが、強力な動物や防具を身につけた人などを相手にする場合はより強い威力を得るために先端に矢尻と呼ばれる鋭く尖った棘や刃物を取り付けたものを使います。
「箭」の熟語での使い方や使われ方
・『火箭』【かせん】【ひや】
「火のついた矢」を意味します。
矢尻の部分に油を染み込ませた布など可燃性の物体を取り付けて着火した炎が燃える矢を指す言葉です。
敵軍の城や施設に遠距離から火を放つなど意図的に火災を起こすために用いられます。
・『響箭』【きょうせん】
「放つと大きな音を鳴らしながら飛ぶ矢」のことです。
戦闘開始の合図など大勢の人に対して音を聞かせ意思を伝達するために用いられます。
まとめ
「箭」はあまり見かけない言葉ですが「矢」と意味はほぼ同じです。
置き換えられることも多いので本来の意味や読み方を正しく理解しておきましょう。