この記事では、「銑」の読み方を分かりやすく説明していきます。
金へんに先で「銑」の読み方
「銑」という漢字は訓読みでは「ずく」と読み、音読みでは「セン」と読みます。
「銑」の意味や解説
「銑」には「ずく」や「くず鉄」、「純度の低い鉄」、「ツヤのある金属」という意味が含まれています。
「銑」は金属とすっぽり覆う様の象形である「金へん」に足跡と人、土地の神を祭るために柱状に固められた土の象形である「先」を組み合わせ、「洗われたような輝きを放つ金属」という意味を表す形声文字として成り立った漢字です。
「銑(ずく)」は「銑鉄(ずくてつ)」と「銑銭(ずくせん)」の略であり、「銑鉄」は鉄鉱石を溶鉱炉で還元し、取り出した鉄のことです。
そして、「銑銭」「江戸時代のころ、銑鉄で鋳造された質の低い銭のことであり、「ずくぜに」とも呼ばれます。
「銑」の熟語での使い方や使われ方
・『鏡銑』【かがみせん】
「マンガンを10%から35%、炭素を4%から5%含む銑鉄」を意味する言葉です。
名称は破面が鏡状であることに由来しています。
・『銑鋼』【せんこう】
「鋼と銑鉄」を意味する言葉です。
・『銑弓』【つくゆみ】
「銑を付けた弓」を意味する言葉です。
・『鼠銑』【ねずみせん】
「黒鉛の状態の炭素を多量に含有され、破断面がネズミ色の銑鉄」を意味する言葉です。
・『白銑』【はくせん】
「炭素がセメンタイトの形となって含有され、破面が白い銑鉄」を意味する言葉です。
・『溶銑/熔銑』【ようせん】
「銑鉄を加熱して溶かすこと」や「溶けた銑鉄」を意味する言葉です。
まとめ
「銑」は訓読みでは「ずく」と読み、音読みでは「セン」と読む漢字でした。
そして、「銑」には「ずく」や「くず鉄」、「純度の低い鉄」、「ツヤのある金属」という意味が含まれています。