さんずいへんに目と書く「泪」は何と読みどのような意味を持つのでしょうか。
今回は、「泪」の読み方と意味について解説します。
さんずいへんに目で「泪」の読み方
「泪」の読み方は音読みでは「ルイ」、訓読みでは「涙」です。
「泪」の意味や解説
「泪」とは、「目の涙腺から分泌される液体」のことです。
生物は体のいろいろな部分から体液を分泌します。
体から分泌される物質にはそれぞれ名称が付けられており体温調整を目的に皮膚表面にある汗腺から分泌される物質を「汗」、消化促進や環境維持のために口内で分泌される物質を「唾液」というように目の涙腺から分泌される物質を表す言葉が「泪」です。
主に目の環境保護を目的に分泌されるもので眼球が乾かないよう潤いを維持したり眼球に入り込んだ異物を洗い流したりするのに使われます。
一般的に涙腺が分泌する物質は「涙」と表記します。
「涙」と「泪」はどちらも「なみだ」と読み意味も同じです。
「涙」と「泪」の違いは表記だけで意味や読み方などは全く同じ異体字です。
「泪」の地名や名前での使われ方
・『泪橋』【なみだばし】
「荒川区南千住にかつて存在した橋の名前」です。
江戸時代まで処刑場として使われた小塚原があり処刑場へ送られる罪人を残された家族がなみだを流しながら見送ったところに由来すると伝えられています。
橋がかかっていた思川が暗渠化されたため橋は撤去され現在その姿は失われていますが交差点名や停留所名にその名が残されています。
・『鬼泪山』【きなだやま】
「千葉県富津市にある山の名前」です。
正式名称「桜井総稱鬼泪山」といい、ヤマトタケルが攻め込んで来た時に鬼がなみだを流して謝ったという伝説に由来します。
まとめ
「泪」は「涙」と読みも意味も同じ異体字です。
一般的にはあまり使われませんが地名や人名で見ることがあるので憶えておきましょう。