この記事では、「瀞」の読み方を分かりやすく説明していきます。
さんずいに静で「瀞」の読み方
「瀞」という漢字は訓読みでは「とろ」と読み、音読みでは「セイ」や「ジョウ」と読みます。
また、一部では「どろ」の読みが当てられる例もあるようです。
「瀞」の意味や解説
「瀞」には「とろ(川の流れが緩やかで水の深い場所)」や「清い」、「清らか」という意味が含まれています。
「瀞」は流れる水の象形である「さんずい」に力強い腕の象形が変化した文字と物を上下から手で引き合う象形である「靜」を組み合わせ、形声文字として成り立った漢字です。
「靜(とろ)」は「川の水の浸食によって形成された深い淵で、流れが緩やかな場所」という意味を表し、「どろ」とも言われます。
「靜(とろ)み」は「海面が油を流したように、淀んだ状態になること」や「魚の群れが海面に集まってうごめき、その一帯が黒く盛り上がっている状態」を意味する言葉です。
そして、「靜(とろ)む」は「水面が油を流したよう一切波立たず、静まる」という意味を表します。
「靜」を使った例文
・『今日は風がないので、湖の水面が靜んでいる』
「靜」の地名での使われ方
・『長瀞』【ながとろ】
宮城県や山形県、埼玉県、神奈川県に所在する地名です。
・『靜峡』【どろきょう】
和歌山県、奈良県、三重県3県の県境にある峡谷の名称であり、「靜八丁(どろはっちょう/とろはっちょう)」とも呼ばれている国の天然記念物です。
「靜」の名前での使われ方
・『鵜靜』【うのとろ】
東京都や神奈川県、愛知県、長野県に見られる日本の名字です。
・『長靜』【ながとろ】
山形県や東京都、神奈川県、長野県に見られる日本の名字です。
まとめ
「瀞」は主に訓読みでは「とろ」と読み、音読みでは「セイ」や「ジョウ」と読む漢字でした。
「瀞」には「とろ」や「清い」などの意味が含まれており、主に地名や名字として用いられている例が多いようです。