この記事では、「埜」の読み方を分かりやすく説明していきます。
林に土で「埜」の読み方
「埜」という漢字は音読みで「ヤ」と読み、訓読みでの用法はありません。
「埜」の意味や解説
「埜」には「野原」や「畑」、「耕地」、「自然のまま」、「あらい」、「卑しい」、「大それた」、「身分不相応の」、「区分された地域」、「別荘」など多くの意味が含まれています。
「埜」は大地を覆う木の象形である「林」と土地の神を祭るため、柱状に固められた土の象形である「土」を組み合わせ、「の(野)」という意味を表す会意文字として成り立った漢字です。
その後、区画された耕地の象形である「里」と機織りの横糸を自在に走らせ、通すための道具の象形である「予」を組み合わせ、「広くてのびやかな里」、転じて、「郊外」や「の(野)」という意味を表す「野」へと字体が変化しました。
したがって、「野」は「埜」の異体字であり、逆に「埜」は「野」の旧字体でもあるのです。
「埜」の地名での使われ方
・『鍛埜町』【かじのちょう】
愛知県岡崎市に所在する地名です。
・『萩埜』【はぎの】
千葉県印西市に所在する地名です。
・『緑埜』【みどの】
群馬県藤岡市に所在する地名です。
「埜」の名前での使われ方
・『浅埜』【あさの】
大阪府や愛知県、京都府、奈良県、埼玉県に見られる日本の名字です。
・『朝埜』【あさの】
石川県や富山県に見られる日本の名字です。
・『麻埜』【あさの】
神奈川県や大阪府、兵庫県、千葉県に見られる日本の名字です。
・『芦埜』【あしの】
埼玉県や山形県、岩手県、宮城県、東京都に見られる日本の名字です。
まとめ
「埜」は音読みで「ヤ」と読む漢字であり、「埜」には「野原」や「畑」、「耕地」、「自然のまま」など多くの意味が含まれています。
また、「埜」の異体字が「野」ということでした。