この記事では、「醂」の読み方を分かりやすく説明していきます。
酉へんに林で「醂」の読み方
「醂」という漢字は訓読みでは「醂(あわ)す」や「醂(さわ)す」と読み、音読みでは「リン」や「ラン」と読みます。
「醂」の意味や解説
「醂」には「さわす」や「柿の渋を抜く」、「渋を抜いた柿」、「さわしがき」、「たるがき」、「料理酒である味醂に用いられる字」という意味が含まれています。
「醂」は酒を入れる器の象形である「酉へん」に木が並び立つ象形である「林」を組み合わせ、形声文字として成り立った漢字です。
「醂(さわ)す」とは「渋柿の渋味を抜く」や「水に浸してさらすこと」、「黒漆のツヤが出ないように薄く塗ること」という意味を表す言葉です。
「醂し柿(さわしがき)」は「温湯や二酸化炭素、エチルアルコールなどで渋を抜いた柿」を意味し、「樽柿(たるがき)」は「空いた酒樽に渋柿を詰めて、樽に残ったアルコール成分で渋を抜いて甘くした柿」や「樽抜き」を意味する言葉になります。
「醂」の熟語での使い方や使われ方
・『味醂』【みりん】
「焼酎に蒸したもち米を混ぜて、そこへ米麹を加えて糖化発酵、粕を搾り取って作った料理酒」を意味する言葉です。
・『木醂』【きざわし】
「木になった状態で熟して甘くなった柿」や「きざがき」、「きざらし」を意味する言葉です。
・『直し味醂』【なおしみりん】
「味醂へ焼酎、もしくはエチルアルコールを加えた甘い料理酒」を意味する言葉です。
・『味醂漬け』【みりんづけ】
「野菜や魚肉を味醂の粕に漬けることやその食品」を意味する言葉です。
まとめ
「醂」は訓読みでは「醂(あわ)す」や「醂(さわ)す」と読み、音読みでは「リン」や「ラン」と読む漢字でした。
主に料理酒である「味醂(みりん)」に関係する語句として用いられるケースが多いようです。