この記事では、「蕃」の読み方を分かりやすく説明していきます。
くさかんむりに番で「蕃」の読み方
「蕃」の漢字の音読みは「バン・ハン」で、訓読みは「しげ(る)・ふ(える)・まがき・えびす」です。
「蕃」の意味や解説
「蕃」の漢字が「しげ(る)」と読まれる由来について、最初に説明します。
「蕃」の漢字は、くさかんむりに「番」と書きますが、この「番」の漢字の「釆」は種を散りまく象形で、「田」は区画された田畑の象形です。
ここから「番」の漢字には、元は田畑に種をまくとの意味を持っていました。
しかし、いつしかこの意味は消失してしまいました。
一方で、「蕃」の漢字は田畑に種をまいたものが草や植物として生い茂ることの意味として、「番」の漢字が持っていた元の意味が残っているのです。
「蕃」の漢字の意味としては、「草木が生い茂ること」や「まがき、すなわち 竹や柴などで目を粗く編んだ垣根」や「えびす、すなわち未開の異民族」があります。
「蕃」の熟語での使い方や使われ方
・『蕃殖』【はんしょく】
「動物や植物が生まれてふえること」を意味する熟語です。
・『蕃夷』【ばんい】
「野蛮人のこと」を意味する熟語です。
・『蕃椒』【とうがらし】
「ナス科の植物の実、現在は唐辛子と表記する植物のこと」を意味する難読熟語です。
16世紀に南蛮船により、日本に渡来したものです。
そこから「南蛮がらし」と称されることもあり、「蕃」の字が当てられたと推察されます。
・『蕃茄』【ばんか】
「トマトの別名」を意味する難読熟語です。
まとめ
「蕃」の漢字の音読みは「バン・ハン」で、訓読みは「しげ(る)・ふ(える)・まがき・えびす」です。
「蕃」の漢字の意味としては、「草木が生い茂ること」や「まがき、すなわち竹や柴などで目を粗く編んだ垣根」や「えびす、すなわち未開の異民族」です。