この記事では、「鉗」の読み方を分かりやすく説明していきます。
金へんに甘で「鉗」の読み方
「鉗」という漢字は訓読みでは「かなばさみ」や「くびかせ」、「鉗(と)じる」や「鉗(はさ)む」と読み、音読みでは「カン」や「ガン」、「ケン」や「ゲン」と読みます。
「鉗」の意味や解説
「鉗」には「くびかせ(罪人などの首にはめる鉄製の輪)」や「はさむ」、「はさむための道具」、「かなばさみ」、「口をつぐむ」、「ふさぐ」、「とじる」という意味が含まれています。
「鉗」は土地の神を祭るために柱状に固められた土と金属、すっぽり覆う様の象形である「金へん」に口中に一線を引いた象形である「甘」を組み合わせ、形声文字として成り立った漢字です。
「くびかせ(首枷)」は罪人や囚人、奴隷などの首にはめて体の自由を奪うために用いられる刑具で「くびかし」や「鉗(かなぎ)」、「盤枷(はんか)」とも呼ばれます。
また、転じて、「足手まといとなって、自由を束縛するもの」や「絆」という意味の表現として用いられることもあるようです。
「くびかせ」には厚手の木の板に人の首の太さくらいの穴を空けたタイプのものや首にはめるための鉄製の輪に鎖がついたタイプのものなどがあります。
「鉗」の熟語での使い方や使われ方
・『鉗梏』【けんこく】
「首枷と手枷」を意味する言葉です。
「鉗」は首枷を、「梏」は手枷のことを指しています。
・『鉗鎚』【けんつい】
「仏家や禅家において、師僧が弟子を厳格に鍛錬する手段の例え」や「師匠の弟子に対する厳格な教導」を意味する言葉です。
「鉗」はかなばさみを、「鎚」は金づちのことを指しています。
まとめ
「鉗」は訓読みでは「かなばさみ」や「くびかせ」、「鉗(と)じる」や「鉗(はさ)む」と読み、音読みでは「カン」や「ガン」、「ケン」や「ゲン」と読む漢字でした。
そして、「鉗」には「くびかせ」や「かなばさみ」、「口をつぐむ」、「ふさぐ」などの意味が含まれています。