この記事では、「名残」の読み方を分かりやすく説明していきます。
「名残」の正しい読み方は「めんざん」と「なごり」どちら
まず、結論から述べると「名残」は「なごり」と読みます。
「名」という漢字は訓読みでは「な」と読み、音読みでは「めい」や「みょう」と読みます。
そして、「残」は訓読みでは「残(のこ)り」と読み、音読みでは「ざん」と読む漢字です。
「名残」と書いて「なごり」、言われてみれば読めなくもない読み方に感じますが、これには漢字が本来持つ読み方を無視した音を当てる「熟字訓」という当て字の用法が用いられているためです。
正しい読み方の結論
「名残」の正しい読み方は「なごり」になります。
「名残」の意味
「名残」には以下の意味が含まれています。
・「事柄が終わった後に、その気配や影響、余韻が残っていること」や「余波」
・「人と別れるときに切ない気持ちが残ること」
・「物事の最後」や「終わり」
・「子孫」や「忘れ形見」
・「病後の体に残る影響」
・「残り」や「残余」
など。
「名残」は「風がなくなった後も波が静まらない様子」を意味する「余波」が語源になります。
その「余波」から「波が打ち寄せた後に残る海藻」などを意味する「波残り」という言葉が生まれ、それが短縮されて「なごり」という表現になり、転じて「余韻」や「その後の影響」という意味も表すようになりました。
したがって、「名残」という漢字は当て字であり、「名が残る」という意味とは全く関係ありません。
「名残」の言葉の使い方や使われ方
・『この街には、かつて商業都市として栄えた名残が所々に見受けられる』
・『数十年ぶりに地元の友達とあったが、別れるのが名残惜しかった』
・『次に大きな戦争が起きたら、いよいよ世界の名残だというように感じる』
まとめ
・「名残」の正しい読み方は「なごり」になります。
・「名残」は「事柄が終わった後に、その気配や影響、余韻が残っていること」や「余波」、「人と別れるときに切ない気持ちが残ること」、「物事の最後」や「終わり」など複数の意味を含める言葉です。