この記事では、「防人」の読み方を分かりやすく説明していきます。
「防人」の正しい読み方は「ぼうじん」と「さきもり」どちら
「防人」の正しい読み方を検証するために、最初に、この熟語に使われている漢字の個別の読みを確認しておきます。
「防」の漢字の読みは、音読みが「ボウ」で、訓読みは「ふせ(ぐ)」です。
また、「人」の漢字は音読みが「ジン・ニン」で、訓読みは「ひと」です。
ここから、二つの漢字の音読みを重ねれば、「ぼうじん」と読めますが、「さきもり」とは全く読めそうにないことが分かります。
さて、「防人」の正しい読み方は「ぼうじん」と「さきもり」の、どちらなのでしょうか。
正しい読み方の結論
結論としては、「防人」の読み方として、「ぼうじん」と「さきもり」の、いずれも正しいと言えます。
ここで、先に記した通り「さきもり」とは、漢字の読みからは読めませんが、これは「熟字訓」と呼ばれる読み方です。
「熟字訓」とは、熟語全体に読みを付けたもので、個別の漢字の読みとは全く関係ない読み方となることがある読み方です。
また学生時代に習ったことを覚えていて、「防人」を「さきもり」と読むことを知っておられる方の中には、むしろ「ぼうじん」と読めることを以外に感じられている方もおられるでしょう。
「防人」の意味は、二つの読み方によって、少し違って来ます。
次に意味を示しますので、「ぼうじん」との読みに疑問を持たれている方は、理解を深めていただきたいと思います。
「防人」の意味
「防人」を「さきもり」と読む場合は、「古い時代に、壱岐・対馬を含む北九州で、大陸からの敵の防備に当たった兵士」を意味します。
一方で、「ぼうじん」と読む場合は、上記に加えて「中国の唐の時代に、辺境の防備に当たった兵士」の意味となります。
「防人」の言葉の使い方や使われ方
・『さだまさしの防人の歌は、余り取り上げられることのないテーマの、珍しいヒット曲と言えます』
・『学生時代に、歴史で防人のことを習った時に、なぜこれでさきもりと読めるのか、大いに疑問を感じたものです』
まとめ
「防人」の読み方として、「ぼうじん」と「さきもり」の、いずれも正しいと言えます。
この「防人」は「さきもり」と読む場合は、「昔、壱岐・対馬を含む北九州で、大陸からの敵の防備に当たった兵士」を意味し、また「ぼうじん」と読む場合は、これに加えて、「中国の唐の時代に、辺境の防備に当たった兵士」を意味します。