金へんに玄と書く「鉉」は何と読みどのような意味があるのでしょうか。
今回は、「鉉」の読み方と意味について解説します。
金へんに玄で「鉉」の読み方
「鉉」の読み方は音読みでは「ゲン」「ケン」、訓読みでは「つる」です。
「鉉」の意味や解説
「鉉」とは、「弓に張られている糸」「弓状に曲がった形の取っ手」を意味する言葉です。
しなりのある竹や木材にかけた糸の張力を利用して矢を射出する武器のことを「弓」といいます。
弓を放つときに矢をかけ引き絞る糸の部分を指す言葉が「鉉」です。
弓は本体に張り渡された「鉉」に矢をあてて後方に引き手を離した時の反動を利用して矢を前方に勢いよく放つ構造の射撃武器です。
「鉉」を張る力が強ければ強いほど勢いがあって攻撃力が高い矢を放てますが、「鉉」を強く張るほど引くのに腕力が必要になるためあまり強く張ってしまうと矢をつがえても後方に引けず弓としては使い物になりません。
「鉉」の材料には植物系の繊維を使うことが多く日本で使われている和弓には丈夫でしなやかな麻が用いられています。
弓は世界中で使われている武器で構造の形状もほぼ同じですが「鉉」の材料にはいろいろなものが使用されており植物系の繊維だけではなく動物の腸を使用する地域もあります。
元々は弓の一部を指す言葉でしたが弓の湾曲した形になぞらえて「弓のようなカーブを描いた形の取っ手」の意味でも使われている言葉です。
鉄瓶につけられているような湾曲した形の取っ手を指します。
弓のように曲がった形をしているので本来であれば指の本体の部分を指す「弓柄」と呼ばれるべきですが弓の中でつまんで持つ部分に当たる「鉉」と呼ばれます。
「鉉」の熟語での使い方や使われ方
・『鼎鉉』【ていげん】
「鼎にかけ渡された取っ手」のことです。
かなえを持ち運ぶときに使います。
まとめ
「鉉」には複数の意味があるのでそれぞれの意味をきちんと理解して使い分けましょう。